【PRODUCTION BACKGROUND vol.2】CUT JACQUARD SERIES

 

 

designer兼creativedirectorの佐藤が、毎シーズン拘りを凝縮してお届けするSEASON COLLECTION

 

 

デザイン画を描くところから始まり、生地選定/仕様/細かな付属の選定に至るまで、試行錯誤を繰り返して作り上げた製品のBACKGROUND STORY

 

 

2023 PREFALL COLLECTION 第2弾は、cut jacquard long shirt / cut jacquard cocoon skirtをご紹介致します。

 

  

  

_______________________________________

■FABRIC：CUT JACQUARD

 
 

繊細で複雑な柄

奥行きのある色合い

表情豊かな表面の凹凸感

 

様々な織物の中でも、ジャガード生地は特に歴史ある織物のひとつです。

 
経糸と緯糸が不規則に織り混ざった繊細で複雑な柄は、手間がかかる分プリントでは表現できない奥行きが生まれます。

"毎シーズン必ず、ジャガードで何か1つ製品を作る"

 

と決めている佐藤が今季目につけたものは、江戸後期からシルクの伝統産業として名を誇る、福井県で織られた貴重なカットジャガードでした。
 

 
 　
■JAPAN QUALITY

 
 
柄と柄の間に渡る糸を手作業でカットしたフリンジによって、生地全体の立体感を際立たせるカットジャガード。

糸の生産、染色、生地を織り上げる工程まで全て国内で仕上げました。

 

 

 

 

数あるジャガードの中でも、限られた織機でしか生産する事ができないカットジャガード。

 
カット工程は、長年カット作業を専属で請け負う職人の手によってミリ単位で調整されます。
 
元々シルク専門の染色を行っている高度な技術を持つ工場で、2種類の糸を染め分けをする事で、多色な色目でありながら柔らかく奥行きのある風合いに。
 
生産工程が多く複雑である事から、ひとつひとつの工程に熟練した技術が必要なため、1日に織り上げることができるのはたったの25m。
 
日本屈指の職人技が詰まった福井のカットジャガードは、高品質であり、信頼も厚く、紛れもない最高峰プロダクトです。
  

 
 
■MATERIAL : CUPRO THREAD

 
 
経糸に使用されているのは超強撚のキュプラ糸。

繊維産地である福井・丹後の国内で1社のみが取り扱う特別な別注糸です。
 

 
キュプラ：吸放湿性に優れ、シルクにも似た滑らかな肌触りが特徴。
　　　　　デリケートなシルクに比べ取り扱いやすいのも魅力。

 
超強撚糸：耐久性があまり高くないキュプラ糸を、通常の2倍ほどの
　　　　　撚りをかけて丈夫に撚り上げた超強撚糸を経糸に使用。

 
 

異なる2種の糸を織る事で、シルクのような滑らかなオチ感や肌触りの良さを生み出しています。

 

 

 

■DESIGN 

  
 
ご紹介してきたように、唯一無二のジャガード生地でシャツを作ろうと決めた矢先。

 

佐藤が唯一引っ掛かった点は、繊細であるが故に"エレガントでゴージャスすぎる"といった印象でした。

 

ふと生地を裏返した時、カットジャガードならではのカット始末や、浮かび上がるような立体感のあるフラワー柄を見て、急遽仕立てを裏使いに変更。
 
フリンジ感がより一層際立つ裏側を見せることで、お着物で使われる和柄のように様変わりし、モダンな印象へと生まれ変わりました。

 

そして、カットジャガードでしか表現できない贅沢さや豪快さを伝えたいという佐藤の想いも込められています。

 



 
 
滑らかな生地のオチ感を生かしたロングシャツと、接ぎ目を入れて丸みのあるシルエットに拘ったデザインコクーンスカートは、セットアップでの着用はもちろん、単体使いでも十分に存在感を発揮する主役級アイテム。
 
単調になりやすい秋冬のスタイリングのワードローブに、是非1着取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
 

 
・cut jacquard long shirt
   ¥38,500 (税込)   
   ivory,black / free
 
・cut jacquard cocoon skirt
    ¥29,700 (税込)

   ivory,black / s,m